シロウトに相続税の申告書作成は可能なのか

相続税の申告書を、経理の知識・経験はもとよりエクセルのスキルもろくに持ち合わせていなかったシロウトが8か月をかけて作成し、所轄の税務署へ提出。その経験をとおして知ったことや感じたことを綴るブログ。

【土地の評価】自宅の敷地(土地)の評価額を計算するには?

 

スポンサーリンク

 

この記事では、「自宅の敷地の評価額を算出する方法」について書いています。

 

 

亡くなった方が持ち家に住んでいた場合、その家屋や敷地も相続財産。相続税の申告対象に含まれます。

 

そのため、それぞれの評価額を出し、相続税の申告書に計上する必要があります。

 

 

家屋については、相続税の評価額=固定資産税の評価額。

価額は「固定資産税納付通知書」に記載されているので、その金額を調べれば済みます。

 

 

しかし、土地の評価額となると、もうすこし複雑な手順が必要です。

相続税の申告がシロウトには難しいとされるのも、大部分はこの「土地の評価額を正しく出す」という部分にあると思います。

 

土地の評価額を正しく計算して導き出すためには、高度な専門知識を必要とするケースがあるからです。

 

 

この記事では、

被相続人が居住していた家屋の敷地(宅地)

・土地が1つの道路(路線価のついた道路)に接している

・敷地の形状が長方形もしくは正方形に整っている(整形地)

を対象に、土地の評価額を出す手順をまとめています。

 

価格補正などについては、別記事で改めて触れる予定です。

ここでは、土地(宅地)の評価額を出す基本的な手順についてみていきたいと思います。

 

 

 

CONTENTS

 

 

 

持ち家の敷地(宅地)の評価額を出す手順

 

被相続人が住んでいた土地・家屋のうち、土地部分について評価額を出す手順は、およそ以下のとおりです。

 

f:id:wedidit:20190828100159p:plain

 

 

① 土地の所在地・地積を確認する

 

まず、評価額を出す土地の所在地地番)や地積を確認します。

 

「土地の所在地って、住所でしょ?そんなの調べるまでもなく知っているよ」と言いたくなりますが、ひとつ気をつけたいことがあります。

 

相続税の申告書や遺産分割協議書には、「地番」というものを記載します。

法務局で登記簿謄本(登記事項証明書)を申請するのにも地番が必要です。

 

 

地番は、土地の登記に用いられているもので、登記簿謄本や固定資産税の納付通知書などにも記されています。

ぱっと見、住所と近いですが(同じ場合もあるようです…)、微妙に住所と異なる表記になっていることがあるのです。ややこしや。

 

 

地番を調べるには、土地の権利書や固定資産税納付通知書などを見るのが早いですが、もしそれらが手元にない場合には直接法務局に問い合わせるのがおすすめです。

 

住所から管轄の法務局を確認します。

管轄のご案内:法務局

問い合わせ先の電話番号が記載されているので、「地番・家屋番号の照会」の番号へかけ、「地番と家屋番号の照会をお願いします」と伝えます。

 

 

地積は、評価額を出す土地の面積です。

登記上の面積ではなく、相続が起きた時点での実際の面積を使って評価額を出します。

(ただ、よっぽどのことがなければ隣接する土地との境界線が動くことはないと思うのですが…)

 

 

 

② 「路線価方式」か「倍率方式」かを調べる

 

まず、国税庁のサイト「財産評価基準書」にアクセスします。

 

f:id:wedidit:20190828112924p:plain

 

 

トップページの地図から、評価額を算出する土地がある都道府県を選択。

あてはまる都道府県のところをクリックすると、その都道府県の「財産評価基準書 目次」ページへ遷移します。

 

 

f:id:wedidit:20190828113521p:plain

 


「路線価図」と書かれたところをクリックすると市区町村名のリストが表示されます。

あてはまる市町村名をクリックします。

(ここでは、例として北海道の市区町村名のページスクリーンショットして引用しています。)

 

f:id:wedidit:20190828113644p:plain

 

 

あてはまる市区町村をクリックすると、町丁名索引のページが表示されます。

(ここでは、例として札幌市中央区の町丁目索引ページスクリーンショットして引用しています。)

 

f:id:wedidit:20190828114208p:plain

 

 

地名(町名と何丁目か)を参考に、路線価図ページ番号をクリック。

この段階では「だいたいこのへんかな?」くらいの感覚で選んでクリックしてもらって大丈夫かと思います。

正確でなくても、開いたページから目的の場所を見つけ出せますので…。

 

 

※地図を見たほうがわかりやすい場合には、索引図が便利です。

f:id:wedidit:20190828114647p:plain

 

 

ページ上部にある「この市区町村の索引図ページへ」をクリックすると、地図(索引図)が表示されます。

 

f:id:wedidit:20190828114835p:plain

f:id:wedidit:20190828114858p:plain

 

その地図から探している土地の場所を見つけ、四角の枠(それぞれ枠の左上に5桁の番号が記されています)をクリックすると、該当の路線価図ページに遷移することができます。

 

 

路線価図ページを開くと地図が表示されます。

その地図を手がかりに、目的の土地がある場所を見つけ出します。

 

 

もし、そのページに掲載されている範囲には目的の土地がない場合、ページ左側中央部分に設けられている「接続図」から隣接する地図を参照し、目的地を見つけ出していきます。

 

 

 

 

③ (路線価方式の場合)相続税路線価を調べる

 

該当する路線価図が見つかったら、その土地が面している道路の路線価を調べます。

道路部分に ↔ で記載されている数字が、路線価にあたります。

 

f:id:wedidit:20190828120628p:plain

 

上の図では、赤い線で示した道路に「200D」と書いてあります。

これは、その道路に面した土地の路線価は200千円(20万円)ということを示しています。

 

数字の後ろにアルファベットが記載されていますが、ここではいったんそのアルファベットについてはおいておきます。

 

 

④ 土地の評価額を計算する

 

路線価をもとに、土地の価格(相続税評価額)を計算します。

 

(例)普通住宅地区にある路線価200Dの道路に面する土地(自宅の敷地)400㎡(20m×20m)の場合  

 

200,000円(路線価) × 1.00(奥行距離20mに応ずる奥行価格補正率)

= 200,000円(1㎡あたりの価額)  

 

200,000円(路線価:1㎡あたりの価額) × 400㎡(地積) = 80,000,000(土地の価額)

 

 

※ 奥行価格補正率については別記事にて扱う予定です。

 

 

計算した結果を「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」に記載する

 

計算して出した土地の評価額は、相続税申告書の第11表に記載します。

しかし、税務署に「どうしてその評価額になったか」計算過程を説明する資料を添えて提出する必要があります。

 

「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」という用紙があるので、そこに書いていきます。

 

 

 

土地及び土地に損する権利の評価明細書」は第一表と第二表があります。

 

f:id:wedidit:20190828122338p:plain

f:id:wedidit:20190828122352p:plain

 

申告をする年度によって使用する書式が定められているので、該当する書式のものを使用するようにしましょう。

↓ のページから書式をダウンロードすることができます。

[手続名]土地及び土地の上に存する権利の評価明細書|国税庁